コラム

サブリースのメリットとデメリット

前職、前々職では、「サブリース」「不動産売買」を事業とする会社に勤務していました。実体験をもとにサブリースのメリットとデメリットをご紹介いたします。

メリット1.収入が低くなるが、安定する(どちらがいいか検証)


収入が安定する理由

  • 空室期間がない
  • 滞納リスクがない
  • 広告料、内装費用がかからない

収入が安定する代わりに、サブリース家賃は相場より低くなるのが普通です。なぜ低くなるのか?借り上げる側のリスクと負担を見てみましょう。

10部屋を18,000円で借り上げて、28,000円で貸す場合

サブリース家賃180,000円(18,000円×10部屋)は一定です。

  • 満室時の利益:100,000円(28,000円×10部屋-180,000円)
  • 1室空室時の利益:72,000円(28,000円×9部屋-180,000円)
  • 2室空室時の利益:44,000円(28,000円×8部屋-180,000円)
  • 3室空室時の利益:16,000円(28,000円×7部屋-180,000円)
  • 4室空室時の利益:-12,000円(28,000円×6部屋-180,000円)

ご覧の通り、4室空室で赤字に転落してしまいます。ここからさらに経費がかかります。

  • 〔広告料〕集客を外部の賃貸仲介業者に委託する場合、広告料がかかってきます。
  • 〔内装費用〕入居者から原状回復費用をとれなかった場合、退去後の内装費用がかかります。
  • 〔滞納〕保証会社を利用していなかった場合、連帯保証人に請求する、もしくは退去させる業務が出てきます。

集客がうまくいかなかったとき、借り上げる側のリスクとても大きくなるのです。

リスクを最小限にしたい・・借り上げる側ができること

  • より低い家賃で借り上げる、もしくは家賃を見直す
  • 広告料がかからない集客方法を考える(他社との差別化、ホームページのSEO強化など)
  • 保証会社を利用する

借り上げる側も大家さんと同じ悩みごとを抱えています。収入は低くなるけど、サブリース会社が収入の変動リスクを負ってくれる。どちらがいいのでしょうか?

検証してみましょう。

単身者は結婚や転勤などで入れ替わりが多いので、2年ごとに入居者が入れ替わる前提で家賃25,000円のワンルームを例に見てみます。

空室期間3ヶ月、広告料2ヶ月のときの2年間の家賃収入は、475,000円(25,000円×(24ヶ月-5ヶ月))です。さらに内装費用がかかることもあります。

サブリースの場合、2年間のサブリース家賃収入(空室期間0、広告料0、内装費用0)は

  • サブリース家賃21,000円だったら、504,000円
  • サブリース家賃20,000円だったら、480,000円
  • サブリース家賃19,000円だったら、456,000円

大差がなければ、自分でがんばって集客しようと考える大家さんがいる一方で、面倒なのでサブリースでいいと考える大家さんもいます。やはり大家さんによりますね。

 

デメリット1.売る時に利回りが低くなる(売る予定があれば解約を)


不動産売買は、満室想定利回りで「価格が低いのか」「価格が高いのか」を判断します。下記の例を比べてみましょう。

設定条件

  • 一棟アパート(総戸数10戸)
  • 売買価格 2千万円
  • 通常の家賃 28,000円(年収336万円※満室時)
  • サブリース家賃 18,000円(年収216万円)

通常の場合(サブリースしていない)

年収336万円 ÷ 売買価格2千万円 = 利回り16.8%(利回り10.8%に比べて価格が安い)

サブリース契約の場合

年収216万円 ÷ 売買価格2千万円 = 利回り10.8%(利回り16.8%に比べて価格が高い)

明らかにサブリースしていない方が利回りは高いですよね。しかも、半分以上空室でも利回り高い方が投資の世界では魅力的に見えるのです。また、購入する側も「数年以内にサブリースを解約されるのではないか」とリスクを考えてしまいます。

わたし自身も仕事で投資物件の仕入れをしていたときに、そのリスクに直面したことがあります。すぐに解約されると入居者募集にかかる経費(広告料、時間、労力)が余分にかかってしまい、結果的に高くつくわけです。

 

考えられる対策

売却する予定があれば、先にサブリースを解約しておくのもアリだと思います。全部入居していなくても、空室が多いのは「サブリースを解約したばかりだ」という理由を明確にすれば、まったく問題ないはずです。

 

デメリット2.解約すると一気に無収入になる可能性が高い、その理由は


大家さんから解約するとどうなるか?実例をご紹介いたします。不動産売買と同時にサブリース契約を解約したときに起きました。

①家具家電を撤去されたケース

サブリース会社が設置していた家具家電を入居中にかかわらず撤去しました。サブリース会社の所有物なので当然のことですが、家具家電撤去の予告が突然すぎて対応が追いつきませんでした。

 

②サブリース会社が入居者を退去させたケース

「今引っ越ししたら家賃2ヶ月分無料にしますよ」「引っ越し代を出しますよ」サブリース会社が入居者に魅力的な条件を提示するなどして、20室中19室が退去してしまいました。

当時は、「退去させない」という約束での売買契約にもかかわらず、何度抗議しても「退去させた証拠を見せろ」の一点張りで話になりませんでした。残った唯一の入居者に事情を聞いて、ようやく「好条件を提示していた」という事実が判明しました。

 

新築(中央区の2LDK)

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